ボードゲーム『それはオレの魚だ!』レビュー

溺愛する『ことりファイト!』に出会う前に、「ふだん使わない脳みそ」をビシビシ刺激されたゲーム。

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自分のペンギン駒を移動させ、タイルに描かれたお魚をたくさん獲った方が勝ちというゲーム。

1〜3匹の魚が描かれた六角形のタイルをランダムに敷き詰めて、その上に自分のペンギン駒を配置すれば準備完了。

↓ 2人プレイの図。開始時は、駒は魚1匹のタイルに置ける。

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手番でやることは1つ。

ペンギンを1回移動させて、「元いた場所のタイルを取る」だけ。

移動にはルールがあって、

・六角形の6辺のいずれかの方向へ一直線にしか進めない

・他のペンギンを飛び越えることはできない

・タイルがない場所を飛び越えることはできない

以上を守っていれば、進む距離には制限がない。

 

このゲームが面白いのは、移動したら「移動した先のタイル」ではなく、「元いた場所のタイル」を取るという点。(もちろん、移動先のタイルもその後また移動したら取れますが)

これ、聞けば「ふーん」くらいなんだけど、やってみると面白い。

基本、魚を多く獲りたいので、魚がたくさん描かれたタイルを目指しますよね。

私のように頭が固いと、「それしか」考えられない。

「魚がいっぱいだー!」と喜んで移動して、元いた場所のタイルを取ったら、周りはすべて海。そこからもう一歩も動けなくなった…なーんてことが起こる。

これは悲劇です。目先の利益に飛びついてしまう人間の煩悩をよく表している深いゲームだと言える。(笑)

初めて経験した時、頭を抱えました。

『ことりファイト!』の「狙った色の鳥を増やすために手札を切ったら、その鳥が手札からいなくなった」感じに似ている。

↓ たとえば上から2列目の真ん中の青ペンギンが右上の魚3匹のタイルに移動→右の赤ペンギンが隣りの3匹のタイルに来た場合、青ペンギンが移動できるのは左の魚1匹のタイルだけになる

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でも慣れてくると、この仕組みによって「相手を孤立させる」「自分だけの漁場を確保する」などの戦略を立てることができ、とても面白い。

 

タイルが小さくて並べづらい、タイルを取るときに崩れやすい、などの不満点はあるものの、子供から大人まで楽しめる刺激的なゲームです。   


思考性      ★★★★★★★☆☆☆

ジレンマ     ★★★★★★★★☆☆

インタラクション ★★★★★★★★★☆

ギャンブル性   ★★★☆☆☆☆☆☆☆

運要素      ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

テーマ      ★★★★★★★☆☆☆

コンポーネント  ★★★★☆☆☆☆☆☆

重さ       ★★★☆☆☆☆☆☆☆

総合評価     ★★★★★★★☆☆☆


プレイ人数:2-4人  プレイ時間:約20分

BGG RATING:6.7/BGG RANK:714

 

それはオレの魚だ! (Hey Thats My Fish!) 完全日本語版 ボードゲーム

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