『エノーラ・ホームズの事件簿』★3
ミリー・ボビー・ブラウンがシャーロック・ホームズの妹を演じるミステリー。
色鮮やかな19世紀イギリスを味わえる。ブラウンの相手役ルイス・パートリッジもよかった。
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』★4
クリストファー・プラマー、ダニエル・クレイグ。誰が主人を殺したのか?を解き明かしていくお屋敷ミステリー。
端正なだけでなく遊び心もあり、非常に完成度が高い。そしてアナ・デ・アルマスがめちゃんこ可愛い。
『マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』★3
サイモン・ペッグとレイク・ベル主演のラブコメ。待ち合わせ相手のふりをしてデートすることになった2人の一夜。
一夜の出来事として描いているのが良い。終始楽しく幸せに見られるのだが、ボウリング場の男のエピソードと終盤の若者たちのシーンは余計に思えた。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』★5
ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス。フロリダ、ディズニーランドの近くの安モーテルで暮らす母娘のお話。
これは久々に観る価値のある映画。
登場するキャラクターへの寄り添うような眼差しが温かく、それゆえに現実を突きつけられる。子どもたちを絶対に見放さないという意志を感じるカメラ。映画が走り出した瞬間、心底度肝を抜かれた。 ブルックリン・キンバリー・プリンスのレベルの高さにも。
『手紙は憶えている』★3.5
クリストファー・プラマー、マーティン・ランドー。監督はアトム・エゴヤン。
かつて家族を殺したアウシュヴィッツの看守への復讐を果たそうと、90歳の老人ゼヴは友人からの手紙を頼りに看守を探す旅に出る。
認知症という設定が利いており、プラマーの一挙手一投足がサスペンス。物語の真相にはさほど動かされなかったけれど。
『ラスト・クリスマス』★3.5
エミリア・クラーク主演。毎日うまくいかないクリスマスショップ勤めの主人公ケイトはある日、少し風変わりな、でもどこか魅力的な青年(ヘンリー・ゴールディング)と出会い、自分を見つめ直していく。
物語は日本か韓国の安っぽいドラマによくありそうな感じで、逆に驚く。しかしポジティブで明るく、エミリア・クラークの表情を見ているだけで気分が良くなる。けなすのは簡単な映画だと思うけど、自分は好き。ロンドンの街も煌びやかで素敵だ。
『遊星からの物体X ファーストコンタクト』★3
『遊星からの物体X』の前日譚。カーペンター版にきっちり繫げているのは立派。そのことに腐心しすぎたのかいろいろと残念な部分もあるけど。
『ルイの9番目の人生』★3
アレクサンドル・アジャ監督のミステリー。サラ・ガドン目当てで観た。不思議な話でどうなるんだろうと思ったが、ふーんという感じだった。終盤の見せ場もあまり盛り上がらず。
『ビフォア・アイ・フォール』★3
『女は二度決断する』★4
ネオナチ組織に夫と息子を殺された主人公。事件前後・裁判・その後、でリズムと場面が大きく変わるのが面白い。ダイアン・クルーガーの女優賞は納得。
『運び屋』★4
クリント・イーストウッド。家族ともうまくいかなくなった孤独な老人が麻薬の運び屋となる。有無を言わさぬ貫禄…!
『アップグレード』★3
事故によって四肢が麻痺した男の復讐劇。全体的に安っぽい。斬新で面白いと感じた部分は一瞬だった。
『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』★4
ありのままに、自由に生きることの難しさと素晴らしさ、そして勇気について寄り添うようにやさしく語りかけてくれる一本。
『ハウンター』★3.5
ヴィンチェンゾ・ナタリ。アビゲイル・ブレスリン。同じ1日を繰り返していることに気づいた主人公が、その秘密を探り始める。
地味。だけど97年に『CUBE』を撮ったヴィンチェンゾ・ナタリが2013年にもこんな不条理ホラーを撮ってて、主人公が謎の四角い穴に入っていったりするなんて嬉しい。
『最高に素晴らしいこと』★3
エル・ファニング。事故で姉を失い、自分だけが生き残ったことに対する罪悪感を抱いていた主人公と、同じく精神的な問題を抱えていた青年の交流。
繊細なタッチだが丁寧とは言い難いかもしれない。途中から話が分かってきて、なるほどと思うと同時にズルイなとも。いずれにしろエル・ファニングの透明感が凄い。(原作未読)
『ザ・ベビーシッター』★4
マック・G。セクシーなベビーシッターの本当の姿を知ってしまった少年。
無駄なくテンポよく小気味よく、文句を言う暇を与えない。ドラマ『リベンジ』の子役エミリー・エイリン・リンドがいい。ベラ・ソーンもいい。
『ゾンビーワールドへようこそ』★4
クリストファー・ランドン。へっぽこボーイスカウト3人組がゾンビとの死闘の末に手に入れるものは…?
「おバカなゾンビ映画」なんて無数に溢れているが、本作は超ハイテンポの中にしっかり伏線も張られており抜かりがない。嫌みのない巧さで他とは一線を画す。クリストファー・ランドンは今後も要チェック。
『トレイン・ミッション』★3
ジャウム・コレット・セラ。リーアム・ニーソン、ベラ・ファーミガ。通勤電車内で見知らぬ女に不思議な依頼を受けた男。
ヒッチコックのような導入には引き込まれた。ただその後は結構大ざっぱなサスペンス。80~90年代的展開でどことなく懐かしさあり。
『ババドック』★3
捨てたはずなのにいつの間にか戻ってくる不気味な絵本。
『ハッピー・デス・デイ』★3.5
クリストファー・ランドン。自分が殺される誕生日を何度も何度もループする主人公。
こういうタイムリープものにありがちな「繰り返してるという説明の面倒臭さ」「信じてもらえないまどろっこしさ」をあっさり排除しているのに好感。これでいい!
『ハッピー・デス・デイ 2U』★4
1作目+友情と使命感。この手の作品にしてはびっくりするほどちゃんと考えられている続編。
『メトロ42』★3
いろいろ本当にダメなんだけど憎めない。事故シーンや水は結構迫力があったし、ロシアの地下鉄や街の様子など珍しかった。
『アス』★3
ジョーダン・ピール。ルピタ・ニョンゴ、エリザベス・モス。休暇先で自分たちにそっくりな家族に遭遇した一家。
異様な世界が貫徹されていて、不思議と心地良かった。ちょっと訳分からなすぎたけど。あと長女役がうまかった。
『30年後の同窓会』★3
リチャード・リンクレイター。スティーヴ・カレル、ブライアン・クランストン、ローレンス・フィッシュバーン。友人と共にイラクで戦死した息子の遺体を引き取りに行く主人公。
雰囲気は悪くない。だけど3人とも魅力がいまいちだし、敢えてかもしれないけど嚙み合っていない印象。結局何が言いたかったんだろう。
『ゲット・アウト』★4
ジョーダン・ピール。黒人の青年が、白人の彼女の実家に招待される。そこで感じるただならぬ違和感…。
会話だけで不気味さを与えるあたりは相当なものだと感じた。シャマランとかアメナーバルを思い起こさせる才能。しかし真相が明らかになってからは平凡で拍子抜け。
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』★4
リチャード・リンクレイター。80年代の大学野球部員たちの、新学期が始まる前の3日間。
なんじゃこのリア充どもめ。と思いつつも終わると寂しさを感じてしまう。大学って何もないけど何でもある。80年代の空気感が作り込まれていて、2016年の映画とは思えない。
『ウィッチ』★3.5
アニャ・テイラー・ジョイ。17世紀ニューイングランド、キリスト教徒と魔女の恐怖。
本作のように魔女や悪魔憑きをど真ん中直球で描かれるとめちゃくちゃ怖い。『エミリー・ローズ』なんかもそう。
『スプリット』★3.5
つまらない部分もあるにはあるが、シャマランっぽさ復活で嬉しい。アニャ・テイラー・ジョイがよかった。
『特捜部Q キジ殺し』★3
コンビの面構えに引かれて観た。原作をかなり端折ったのかなと想像できる展開で残念。北欧モノらしい(?)陰惨さもあまり気分ではなかった…。