海外ドラマ『DARK/ダーク』シーズン1 感想

※結末に関するネタバレはありませんが、ある程度までは書いてます。

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Netflixで配信されているドイツ産のSFミステリー・ドラマ『DARK/ダーク』のシーズン1(全10話)を視聴。

とりあえず、

 

 

 

 

 

 

 

…ざっくりあらすじ

2019年、森に囲まれたドイツの田舎町ヴィンデン。

原子力発電所が稼働するこの町で、刑事ウルリッヒの息子である少年が奇怪な現象とともに失踪する。それと時を同じくして、顔の一部が黒焦げになった身元不明の少年の遺体が発見される。

町を揺るがすこの事件は徐々に住人たちの姿を浮き彫りにしていくが、実はヴィンデンでは、33年前にも未解決の少年の失踪事件が発生していた。その少年とは、ウルリッヒの弟であった…。

少年たちはいったいどこへ消えたのか。遺体は誰なのか。そしてこの町にはどんな秘密が隠されているのか…

 

 

…という、思わせぶり なストーリーのSFミステリー。

 

でも、思わせぶりなだけではなく、かなり丁寧に作られている印象を受ける。

話がちゃんと収束していくのかという不安は終始つきまとうが、過去の事件との繫がりは十分にミステリアスだし、SF的要素は大胆でありながらも抑制が利いている。

海外ドラマによくある、第1話で風呂敷を広げまくって第2話以降尻すぼまり…というのは感じない。

丁寧に、少しずつ謎を明かし、そしてまた謎を仕込み、飽きさせることなく惹きつけてくれる。(観る人によっては「辛気臭ぇーな」となるかもしれない)

雨の降り続くダークな町の雰囲気も非常に没入感がある。

 

ただし、人物関係が非常に分かりづらい。

舞台は2019年なのだが、同じ町の1986年、そして1953年にも遡る。

1986年に少女として出てくるキャラクターは2019年にはこの人…などというのが、かなり分かりづらい。

あれ、この女の子はこのおばさん? この少年は2019年では誰? あれ、ティーデマンって誰だっけ? ドップラー? ニールセン? この人は誰の奥さん? この人の親はどの人? この人とこの人は同一人物?  …等々、こんな疑問が何回も何回も頭の中を巡る。

これにある程度ついていかないと、物語を追うのが難しくなる。

なので、人物相関図があると便利。

 

でもこういった難解さも含めて、観ながら頭を働かせて推理していく面白さがあると思う。

それにドラマが最終的にちゃんと応えてくれるかどうかは保証できないけれど、少なくとも緊張感は最後まで持続。

 

この後シーズン2、シーズン3と続いているので(2019年8月14日現在、シーズン2まで配信中)、楽しみに先を観ていきたい。