「ジャンル」というものに対するスタンス
今日、仕事をしていると見せかけてネット上をフラフラしていたら、明日以降が大変になってしまいました。完。 ふと「ジャンル」という言葉が目に飛び込んできました。
それで突然フラッシュバックしたことを書きます。
「ジャンル」という概念は、モノを売ったり紹介したり説明したり、はたまた同志を集めたりする際にはとても便利。だけれど、個人的にはハッと身構えてしまう言葉でもあります。
発端はおよそ20年前に遡ります。
当時の自分はIRON MAIDENやBLACK SABBATH、JUDAS PRIEST、他にはRAINBOWやらが大好きでした。そして会った人と趣味の話になって、それらを手っ取り早く説明できると思っていた言葉が「メタル」であり「ハードロック」でした。
でもその言葉を興味のない人に対して使ってよく返される例が、「あ、じゃあMETALLICA好きなんだ」でした。
初め自分は「???」となりました。METALLICAが好きなんてひとことも言ってないのに…(好きなんはMEGADETHやで!キーッ!)と思ったものでした。もちろん、相手は話を広げようとして言ってくれたのだと思います。自分が半分、青いだけだったと分かっています。でも当時はかなり戸惑いました。
それ以来、似たような反応が何回もありました。
街を歩いていてちょっと激しめの音楽が聞こえてくると、「あ、ドドの好きなメタルやろ?」的なことをよく言われました。
……いや、分かってるんです、ただの雑談だってことは。
でも、その度に「違うんや…」と歯ぎしりしたものです。ちょっと激しければ何でもかんでも好きって、そんなワケないやん?……と。
違うと説明しようとしたこともありますが、MEGADETHとMETALLICAの違いを言葉で説明しても分かってもらえません。真剣に聞いてももらえません。
そのうち、好きな音楽のことに関して何か言われても、ただ作り笑いを浮かべるだけになりました。好きな音楽を語ろうとすればするほど誤解される。そんなふうに思い込んでしまいました。
このコンプレックスの要因の一つが「ジャンル」でした。自分の好きなものが、ある既成の「ジャンル」というフィルターを通して見られてしまう。そして自分も「ジャンル」でしか語れなくなっているもどかしさがありました。
いまはもう違いますよ。大人同士の付き合い、そこはまぁ成熟したオトナですから…。それに、自分の趣味がどう思われても気になりません。自分が楽しく、そしてその場が平和であれば十分です。それで商売しているわけでもありませんので。
しかしこのような経験を通して自然と、他人や自分の趣味・好きなものをジャンルとして捉えることはしないようになっていきました。理由は単純で、自分がされてイヤだったし、自分が自分にしてイヤだったからです。
別にジャンルという概念、そしてジャンル化そのものを否定したいわけではありません。ジャンルを全く用いないのは無理だと思います。
でも、あくまで個人的な経験から言うと、厳格なジャンル分けは諸刃の剣。特にそれが包括する規模が大きくなった場合には。
興味のある人を惹きつけもするけれど、逆に間口を狭めて誤解を生むこともある。(容疑者宅にヘヴィメタルのCDが大量に!的なやつとか)
好きなものを、自分たちのいる内側からジャンルという壁で囲むことも、他人の好みを外側から囲んでしまうことも、どちらも好ましくない。
そうなるよりも、 なるべく一つ一つの作品自体を見ていきたいし、知りたいし、勇気があれば伝えたい。
それが世間でどんなジャンルで括られていようと関係ない。
自分が、または誰かが素晴らしいと思うものを共有できたらきっとそれだけで大満足。
その結果、やっぱり好みが合わないやとなっても、「先入観・偏見・食わず嫌い」のコンボよりはだいぶ、いやかなり幸せ。
「ジャンル」はとても便利な概念だけれど、それによって自分を縛ったり、偏狭になったりしないように心掛けよう……。
そんなことを思い出した一日でした。
……というわけで以下、私が昔から好きな音楽の押し売りです(笑)
青汁のCM的なアレです。
↓ まず、問答無用のコレ。バンドで「スターゲイザー」を練習したらめっちゃ暇だったけれど。
↓ 「フレイミング・テレパス」~「アストロノミー」が入ってますからね。
↓ ドラマ「SUPERNATURAL」でも有名な「リーパー」はこちら。
↓ 好きな曲ベスト3に入る「スターレス」。
Red (Expanded & Remastered Original Album Mix)
- アーティスト: キング・クリムゾン
- 出版社/メーカー: Discipline Global Mobile
- 発売日: 2014/09/30
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↓ 好きな曲ベスト5に入る「危機」
Close To The Edge [Expanded and Remastered]
- アーティスト: イエス
- 出版社/メーカー: Rhino/Elektra
- 発売日: 2008/01/28
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↓ スティクスは名盤が多いけれど、まずは「バレリーナ」が入っているこれ。dance for me~♪
↓ 非の打ち所のない名盤。ブラッキー・ローレスはあんな容貌で天才。
↓ 自分みたいに1stが1番って人、いるのかな。ヘンリック・ブロックマンが好き。
↓ 「GUTTER BALLET」も甲乙つけ難いけど、全体的にはこっちかなぁ。
Streets - A Rock Opera (2011 Edition)
- アーティスト: サヴァタージ
- 出版社/メーカー: earMUSIC
- 発売日: 2011/02/25
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ではまた。